サトウキビ

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サトウキビ

2500年も前から人類を魅了し続けてきた甘い汁。

サトウキビは、東アジアから中東、ヨーロッパ、そして南北アメリカ大陸へと徐々に伝わりました。その先々で、茎を搾って糖度の高い汁を取り、煮詰めて粗糖(主にスクロース)へと加工する手法も広まっていきました。サトウキビの粗糖は褐色の外見と独特の風味が特徴。精製すると色が薄くなります。

搾りたてのサトウキビ汁を冷やした飲み物は、産地であるキューバや中南米(「グアラポ」)、ブラジル(「カルドデカーナ」または「ガラーパ」)、エジプト周辺(「カサブ」)では大変ポピュラー。ブラジルではサトウキビ汁からカシャッサという蒸留酒を作り、カイピリーニャなどのカクテルのベースにします。コロンビアではアニスを加えたサトウキビ汁でアグアルディエンテという蒸留酒を作り、パラグアイではサトウキビ汁とキャラメルシロップを発酵させてカーニャを作ります。

ラム酒も原材料はサトウキビ。サトウキビ汁だけを使うものをラム・アグリコール、砂糖を製造する際の副産物である廃糖蜜(モラセス)を使ルものをラム・インダストリアルと呼びます。サトウキビ汁や廃糖蜜に水を加えて発酵させると、アルコール度数4〜5%のシュガーワインができ、これを蒸留することによって完全に透明なラムになります。さらにウィスキーなどの生産に使われた樽で熟成させると、ダークな色合いと甘みが加わります。但し、あたかも長期熟成させたかのように見せるためキャラメル色素やキャラメルシロップを添加したものもありますのでご注意を。

文:Rainer Meier