ロブスター

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ロブスター

甲殻類の王様と呼ばれることもあるロブスター。大きさ、重量、寿命、美味しさ。どれをとっても群を抜いています。

弾力のある歯ごたえ。ほのかな甘味とナッツのような風味。世界中の贅沢な食卓を賑わせる高級食材のロブスターは、脂質が少なく、タンパク質とミネラルが豊富。実は、ロブスターと呼ばれる甲殻類には2種類あります。

ヨーロピアンロブスター(Homarus gammarus)は、青みがかった黒や緑色の体色が特徴。最も品質の高いロブスターと考えられていますが、その人気ゆえに個体数は激減。ある程度以上の数が確認できるのは5月終わりから8月終わりの時期だけで、棲息域もブルターニュ沖やスカンジナビア半島、スコットランド、アイルランドの周辺海域に限られています。アメリカンロブスターよりも歯ごたえがあり、肉の繊維が細く、味も濃いと言われます。

流通しているロブスターの大半がアメリカンロブスター(Homarus americanus)です。外見はヨーロピアンロブスターと似ていますが、赤褐色の尾が若干幅広いのが特徴です。巨大なハサミの方が胴体よりも身が詰まっていて甘味が強く、体色は棲息環境によって緑がかった黒や赤みがかった茶色になります。水揚げされるのは主にカナダのラブラドール地方から米国のノースカロライナ州にかけての北米東海岸で、漁期は3月から7月と9月です。

ロブスターに似ている甲殻類で流通量が少なくレアなのが、小型のケープロブスター(Homarus capensis)。南アフリカの喜望峰周辺で見られます。

商業取引が許されているのは、4歳以上で重さが400gから3000gである個体のみ。食通の間では、身の詰まったオスのハサミ肉と香り高いメスの尾肉が珍重されています。ロブスターのみならず甲殻類はどれも足が早いため、流通する際には生きたままか、捕獲後すぐに船上で調理・冷凍したものになります。活ロブスターの場合、塩を加えた熱湯かコートブイヨン(魚介類を調理するためのストック)に頭から入れると、数秒で動かなくなります。この後さらに別の調理法で加熱する場合は、1分経たないうちに湯から出しましょう。このまま食べる場合は、8〜10分茹でてください。温かいうちにオランデーズソースとともに、または冷製にしてマヨネーズを添えても美味です。

文:ライナー・マイヤー