プレスリリース

サーキュラーエコノミー:Miele、IFAにおいて循環型掃除機のコンセプトを発表

20240924

(※ドイツにて 2024/8/23 に配信されたプレスリリースの和訳版となります)

▶ 「ゆりかごからゆりかごへ(cradle to cradle)」の原則に従った設計:リサイクル材とリサイクル可能素材を多用
▶ Hall 27でのサーキュラリティに特化したプレゼンテーションのほか、パイロットプロジェクトに関するプレゼンテーションや講演を予定
▶ 来場者向けの修理チャレンジ

ドイツ・ギュータースロー/ベルリン発、2024年8月23日 – Mieleは常に思考を巡らせています。それは、サーキュラーエコノミー(循環型経済)を念頭に置いてプレミアム家電をデザインするにはどうすればよいかという問題です。この問いが、MieleがIFAで初めて発表する循環型掃除機のデザインスタディの出発点でした。コンセプトスタディモデル「Vooper」は、完全なモジュラー型デザインのコードレススティック掃除機です。包括的に解体可能なため、貴重な材料は製品のライフサイクルの終了時にほぼ完全に材料サイクルに戻すことができます。これらのプロジェクトは、Mieleがサーキュラーエコノミーの原則に集中的に取り組んでおり、資源対話へのコミットメントを絶えず強めていることを示しています。

Mieleの人事および企業広報部門エグゼクティブディレクターであるRebecca Steinhage(レベッカ・シュタインハーゲ)は、「サーキュラーエコノミーの実現は、現代において最もエキサイティングであると同時に最も複雑な課題の1つです。たとえ部分的でも実現に成功すれば、資源の節約、二酸化炭素排出量の削減、さらにはMieleの競争力の向上に大きく貢献できるでしょう」と述べています。今回紹介するデザインスタディは、Mieleの取り組みの一例です。


「ゆりかごからゆりかごへ(cradle to cradle)」の原則に基づいた掃除機

Mieleでは、このコンセプトスタディを「Vooper」と呼んでいます。これは、「Vac」(掃除機)と「Loop」(循環)を組み合わせた造語です。Mieleのデザイン部門バイスプレジデントであるAndreas Enslin(アンドレアス・エンスリン)は、課題について次のように説明します。「材料を変えるだけでは不十分です。このような製品は、最終的に材料を循環に戻すことができるように、従来とは異なるまったく新しい方法でデザインする必要があります」

そのため、開発中はプラスチックが大きな課題でした。家電製品には、他の製品と同様に多種多様なプラスチックが使用されていることが多く、中には分離不能な接着剤で接合されているものもあります。これらは製品の安全性と不浸透性の理由からも使用されますが、完全な回収とリサイクルは不可能です。「プラスチックの種類を大幅に減らすことで実現にこぎ着けました。しかも、種類ごとに分別でき、品質やデザインへの悪影響も一切ありませんでした」とEnslinは説明します。

プラスチック混合物の代わりにモノマテリアル(単一素材)を使用し、接着剤の代わりに差し込み式とねじ止め式の接続を使用しました。材料はリサイクルプロセスから調達したため、完全にリサイクル可能です。金属部品には「グリーンアルミニウム」(CO2ニュートラルな方法で製造されたアルミニウム)を使用しました。Mieleは、すでにこの材料をオーブンで採用した経験があります。

「Vooper」では、フィルターやバッテリーなどのすべてのメンテナンス部品は簡単にアクセスでき、識別しやすいように色分けされています。このコードレススティック掃除機は、モジュラーコンセプトにより清掃と修理が簡単です。また、消費者が自分で簡単に部品交換できます。「さらにアップグレードも可能です。例えば、バッテリーやコントロールユニットをより強力なコンポーネントに交換することなどが考えられます」とEnslinは述べています。製品の極めて長い耐用年数にわたってさらにメンテナンスを簡単にするために、内蔵フィルターは自動的にクリーニングします。この革新的なシステムについては特許出願済みです。

Mieleの循環型掃除機のスタディは、材料が廃棄物にならずに循環し続ける完全なサーキュラーエコノミーの実現を目指す「ゆりかごからゆりかごへ」の原則の共同提唱者であるMichael Braungart(マイケル・ブラウンガート)教授との緊密な協力のもとで行われました。

 

特設ブースでのサーキュラリティに関するプレゼンテーションと講演

IFAでは、Mieleはサーキュラリティをメインテーマにした特設ブース(ホール27)で、掃除機のデザインスタディを展示します。スタディのモデルを展示するだけでなく、テーマに関するプレゼンテーションや講演も行います。チーフデザイナーのAndreas Enslinのほか、Miele オランダのマネージングディレクターであるStefan Verhoeven(シュテファン・バーホーベン)も出席し、オランダ国内ですでに実施されているさまざまなパイロットプロジェクトを紹介します。これにはリファービッシュ品(再生品)の洗濯機の提供、プラスチック部品のリサイクル、電子部品の再生などが含まれます。また、「ゆりかごからゆりかごへ」の提唱者であるBraungart教授もゲスト参加し、ドリームステージでMiele代表者とサーキュラリティをテーマに議論します。

Impact Hub Berlin(インパクト ハブ ベルリン)代表者は、チェンジメーカーとしてMieleと協力することの機会と効果について説明します。Mieleカスタマーサービスは、さまざまなスペアパーツを紹介するほか、今後の家電製品のメンテナンスや修理において人工知能(AI)が果たす役割について説明します。さらに、洗濯機の修理を体験できる修理チャレンジも開催されます。各開催日の優勝者にはDuoflex掃除機が贈られます。


Mieleにおけるサーキュラリティに関するQ&Aは、以下のリンクをご覧ください。
2024-088a 修理、リファービッシュ、リサイクル:Miele、国際的なパイロットプロジェクトを開始

※当プレスリリースに掲載の掃除機について、日本での導入は未定です。


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