インド料理には驚きが満載です。 数多くのスパイスやハーブが舌の上で味覚の打ち上げ花火を連発します。 なかでも人気は「カレー」、野菜や肉や魚のシチューです。 カレーとは、野菜、肉、または魚入りのシチューやクリーミーな煮込みのこと。 どんなインド料理にも欠かせない材料であるスパイスミックスは「マサラ」と呼ばれています。 よく知られているミックス「ガラム・マサラ」( 「ホット・ミックス」の意)にはコリアンダー、クミン、クローブ、シナモン、カルダモン、ナツメグ、ブラックペッパーが使われています。 その他の典型的なインドスパイスに唐辛子、マスタードの種、ターメリック、フェヌグリーク、カレーリーフがあり、どれも鍋でローストされてから挽かれます(たいていすり鉢で)。 これらが混ざると物事が少々ややこしくなります。 ありがたいことに、あらかじめミックスされているスパイスやカレーペーストがあり、まろやかなものから激辛まで、ドイツではラジャ、パタック、サビタ、パスコといったブランドのものが、スーパーで普通に買えます。 カレーは多様で多彩です。 何を加えてもおいしく仕上がります。 たとえば、イエローペッパー、なす、赤玉ねぎ、スナップエンドウ、サツマイモという組み合わせでバランスの取れたベジタリアンカレーというのはどうでしょう。 理想的には、野菜は細かく切り、鍋でギー(精製したバター)や油でにんにくや唐辛子と一緒に炒めます。 次にココナッツミルクと少量のカレーペースト(4人前で小さじ1杯)を加えます。 レモングラスの茎が酸味の新鮮さを加えますが、これは食べません。 カレーは低温で30分煮ます。その間、美味しそうな香りが家じゅうに広がるでしょう。 並行して、ご飯を炊きます。 バズマティ米を盛りつけたボールにカレーを載せれば、ご飯がソースをスポンジのように吸って、栄養バランスの取れた料理の出来上がりです。 やっぱり肉が好きという向きは、芋類を一口サイズの鶏肉に置き換えれば、インド料理の代表格たるチキンカレーを楽しめます。 もっと田舎風の味に目がない方はラムカレーの方がお好みでしょうか。 でしたらソースとしてココナッツミルクの代わりにヨーグルトを使います。 他にはトマトやレッドペッパーや玉ねぎといった材料をチリ、にんにく、ベイリーフで香味付けします。 海幸カレーなら、ロックサーモンの切り身や小エビなどのシーフードを、野菜の後に鍋に入れるだけ。 調理時間は、魚は約15分、小エビは5~7分といったところです。 生のコリアンダー――インド版パセリ――はどんなカレーにもぴったりの付け合せになります。