アルトゥーラ・マキシマ・マルベック2012

季節のワイン

アルトゥーラ・マキシマ・マルベック2012

アルゼンチン北部サルタ州には、標高3111メートルの高地に葡萄が栽培されています。スイス人が経営するボデガコロメ農園は世界で最も標高が高いワイン畑。この自然条件がワインの味にどのように関係しているのでしょうか。

グラスを鼻に近づけると立ちのぼる熟したブラックベリーとプラムの香り。次にまるで南仏のハーブ畑のようなローズマリー、タイム、セージ、ラベンダーのアロマ。最後に肉をローストする時のようなほのかなペッパーのノート。一口含むと、このすべての香りから連想される味わいが口いっぱいに広がります。パワフルなフルボディ、熟成したシルキーなタンニン、複雑で繊細、長くたなびく余韻。ロダンではなくジャコメッティの彫刻を思わせるワインです。

このワインが生み出されたのは、ある夫婦とこの地特有の自然条件のおかげでした。1831年に開かれたボデガコロメ農園は、アルゼンチンで最も古い現役ワイナリー。2001年にスイスのベルン出身のドナルド・M・ヘス氏と妻のウルズラさんが買い取り、2005年にボルドーやブルゴーニュでその名を馳せたフランス人醸造家のディボー・デルモット氏をマネージングディレクターに任命。2007年、カルチャキエス渓谷のモリノスに近い断崖とサボテンの絶景に囲まれた標高3000〜3111メートルの「アルトゥーラ・マキシマ」(最高標高)の地にマルベック種を植えつけ、粘土を多く含む砂質の沖積層の土壌で有機農法で育てました。初めて葡萄が収穫できたのは2012年のこと。紫外線レベルが高い強烈な日差し、酸素の薄い大気、夜間の冷え込みという条件が重なって、非常に小さく皮の厚い葡萄になりました。発酵させた葡萄はフランス産オーク樽で24カ月間寝かせ、樽香をつけることなくバランスの良い風味に仕上げます。このように丹精込めて作られたアルトゥーラ・マキシマ・マルベック2012は、あらゆる面でトップクラスのワインです。

 

参考:

www.bodegacolome.com
 

文:ライナー・マイヤー